どうしても忘れたい記憶というものが、人にはあるものです。
そんな時に全ての記憶が消えてしまえばいいのに〜と思う事ってありませんか?
人間の記憶というものは不思議なもので、覚えておきたいと願った事は忘れてしまい、忘れてしまいたいと願った事ほど忘れないものです。
今回は、全ての記憶を消す方法についてレクチャーしていきたいと思います。
- 全ての記憶を消したいと思う心理
- 全ての記憶を消す方法はない
- 全ての記憶を消すのではなく思い出しにくくする方法
- 過去ではなく未来を見るコツ
- 時間がたてば忘れることがほとんど
- まとめ
1. 全ての記憶を消したいと思う心理
- 嫌な事から逃れたい
- 自分を変えたい
- これまでの運命に逆らって生きて生きたい
1-1. 嫌な事から逃れたい
全ての記憶を消したいと思う気持ちが沸いてくる心理としては、早く忘れたいぐらいに嫌な事があったといった事実から逃れたい時です。
でも、起こってしまった事は、どうする事もできません。
現実逃避のために全ての記憶を消したとしても、また何か嫌な事があったら消し去りたいと思ってしまうのではないでしょうか?
嫌な事から毎回逃げるために、記憶を消していたら、今まで生きてきた証がなくなってしまいます。
記憶の中には嫌な思い出だけでなく、愛する人との大切な思い出もたくさん含まれているはずです。
嫌な思い出も大切な思い出もみんな一つになって、あなたという人生のストーリーをつむいでいるのだから、それぞれの思い出は大切な宝物なのです。
1-2. 自分を変えたい
今の自分の状態が嫌いでしょうがない場合に、変わりたいと願う心理から、今までの全ての記憶を消し去りたいと願う事もあります。
全ての記憶を消し去ったからといって、理想の新しい自分へと生まれ変われるか?といったらそうでもなさそうです。
もしも自分を変えたくて今まで全ての記憶を消し去ったとしても、新しく生まれ変わった自分がまた同じ過ちを繰り返してしまったら、全ての記憶を消した意味がありません。
そう、自分を変えたくて記憶を全て消しても、あなた自身が変わる事ができない限りは何も変わらないのです。
1-3. これまでの運命に逆らって生きて生きたい
全ての記憶を消したいと願う心理としては、これまで生きてきた運命に逆らって生きて生きたいといった気持ちが芽生えているかもしれません。
運命は命を運ぶと書きます。
運命に逆らって生きるために全ての記憶を消してしまうと、命を運んでいく事ができなくなります。
そうすると生きていても「自分が一体何なのか?」といった状態になって、混乱してしまいます。
一部の記憶を消し去る技術があったとしても、それは自分の運命を否定する事になってしまうのでやめましょう。
2. 全ての記憶を消す方法はない
一部の記憶を消す事ができたとしても、全ての記憶を消す方法はありません。
その訳は記憶というものは脳だけでなく、手や足、指、皮膚など、全身の細胞から成っているからです。
例えば毎日のようにピアノの特訓をしていた人が、脳の記憶をなくしても指が今まで弾いてきた鍵盤の位置をはっきりと記憶しているので、指の記憶だけで曲を弾く事ができます。
たるんできた皮膚にリフトアップ効果のクリームを毎日塗っていると、少しずつですがたるみが解消される場合もあります。
これもリフトアップ効果といった記憶を植えつける事によって起きるので、皮膚の細胞達も記憶するといった意識があるのです。
そう考えると、いくら脳の記憶を消し去ったとしても、全身の細胞の記憶を完全に消し去る事は不可能だという事なのです。
3. 全ての記憶を消すのではなく思い出しにくくする方法
全ての記憶を消そうと思ってしまうと、無理をしてしまいがちです。
最初から全ての記憶を消し去ろうとしても無理があるので、思い出しにくくするといった形で忘れたい記憶を消し去る努力をして下さい。
過去の記憶を忘れるように、思い出さない努力としては、何かに没頭する時間を作る事です。
おすすめは野球やテニス、サッカーといった風に、全身全霊で挑むスポーツをすると、何も考える暇もないし、終わった後も体がクタクタで脳も疲労しているので、自然と過去の記憶を思い出す機会は減ってきます。
何かに無心になって取り組む事によって、今の自分が嫌いだから、過去の記憶を全て消し去りたいといった気持ちも次第に薄れていくでしょう。
無心になって何かに必至に取り組んでいったら、きっと何かを掴む事ができるので、自分の運命を変えるチャンスだと思って頑張って下さい。
- ボーとした時間を作らない
- 新しい人間関係を構築する
- 楽しい思い出を作る努力をする
- つらかった過去を乗り越えられる味方を造る
- いい子を演じる必要はない
- 自己啓発に励む
3-1. ボーとした時間を作らない
過去の事に思いを巡らすのは、だいたいボーッとした時間が多いようです。
ボーッとしているとついつい過去のあれこれに思いを巡らしながら、どうしようもない事にイライラしたりして、気を狂わされるのはもったいない事です。
過去に起きてしまった事、やってしまった事は、今これからどうかしようとしてもどうしようもないから、それよりはこれから未来へ向けて何か新しい事に取り組んだり、楽しい事を積み重ねていく事が大事です。
ボーッとするぐらいに、退屈な日々を送っているのは、すごくもったいない事だと思って、スキルアップや自分磨きに頑張って、理想の自分像へと近づけていって下さい。
3-2. 新しい人間関係を構築する
失恋したりして忘れたい人がいた場合などは、その人との思い出や癖、会話などが、頭の中をよぎる事があるでしょう。
そんな思い出ばかりを追いかけていても、どうしようもないから、新しい出会いを求めて下さい。
この人が、運命の人だから、これ以上の人は愛せない、なんて思い込みを一旦捨ててリセットして下さい。
新しい出会いは、恋愛だけでなく、習い事やサークル、パーティーなどに参加する事によって広げていく事ができます。
新しい出会いは、異性だけでなく同姓でもOKです。
新しい恋人や友達ができる事によって、自然とその人達とのコミュニケーションで頭がいっぱいになるので自然と過去に出会った人の記憶は薄れていきます。
もしも新しい恋人や友達と出会い、付き合っていても過去の人が忘れられない場合には、その思い出を無理して摘み取るのではなく、枯れても押し花としてあなたの人生という小説のしおりとしていつでも人生の節目にはさめるように大切に取っておきましょう。
3-3. 楽しい思い出を作る努力をする
全ての記憶を消したいと思うという事は、きっと物凄くつらい過去があるという事なので、そのつらさを拭い去るためには、楽しい思い出を作る努力をしましょう。
どんな小さな事でもいいので、楽しい思い出を一つずつ積み重ねていく事によって、つらい過去も楽しい過去へと変えていく事ができます。
楽しい思い出も、実体験だけにこだわらなくてもOKです。
楽しい映画やテレビを観たり、漫画を読んだりする事によって、実体験をしたように気持ちを高ぶらせる事ができます。
毎日観たり聴いたりする物に楽しい物を選ぶ事によって笑う機会も増えてくるので、笑う習慣が身につくと、暗く悩みを抱えていた性格も明るい性格へと変えていく事ができます。
性格が変われば、過去の記憶を消し去りたいといった自己否定から、自分を愛せるアイデンティティへと昇華していけるので、より人生を謳歌する事ができるようになります。
3-4. つらかった過去を乗り越えられる味方を造る
今まで生きてきた全ての記憶を消し去りたい程つらい過去があるのであれば、その過去をきれいな物語として語れるような味方を造る事です。
つらかった過去も、人に話す時には美化されて語られる事もあります。
誰かに心の内を話す事によって、気持ちの整理ができるので、無理して大切な脳の記憶を消し去ろうといった行動に出る事もなくなります。
過去の記憶の全てが消し去りたい程、悪いものではないのに、ある特定の消し去りたい記憶のために、全ての記憶が悪いものだったと脳が勘違いしているだけなのです。
美化してつらい過去を語れるようになれる、素敵な友達を造りましょう。
3-5. いい子を演じる必要はない
過去の全ての記憶を消し去りたいと思う心理としては、過去の自分が悪い子、嫌な子である場合があります。
いい子、理想の自分でいたいはずなのに、ついつい悪い事を繰り返してしまっていた、いくら思っても叶えられない恋といった風に、自分を上手にコントロールできなくて混乱しているからと過去を全て消し去る必要はありません。
悪い子で不器用な自分でもありのままを受け入れる覚悟をする事によって、気持ちが楽になる場合があります。
いい子でない自分が嫌いにならないように、悪役をかっこよく演じる演技力も鍛えていって下さいね。
3-6. 自己啓発に励む
つらい過去の記憶を消し去って、嫌な自分とおさらばする事は不可能だと割り切って、自己啓発に励みながら改革していきましょう。
メンタル面を強くする事によって、つらい過去の経験も、自分を成長させるためのチャンスだったと受け止める事ができるようになります。
メンタル面を強くすると、つらい過去を乗り越えられるだけでなく、これから未来で何か大変な事が起きても、スムーズに対応していけるようになります。
4. 過去ではなく未来を見るコツ
- 過去の人格だけが自分のアイデンティティだと思わない事
- ポジティブな言葉をインプットする
- 自分と似ていない人と接してみる
4-1. 過去の人格だけが自分のアイデンティティだと思わない事
過去の記憶を消し去りたい心理としては、過去に自分が行ってきた事が、自分のアイデンティティの全てだと思い込んでいる事によります。
人間の人格は過去だけで形成されるものではなく、常にリセットされながら、新しい自分が生まれているから、もう変えられる事のできない過去の記憶にこだわって生きるよりは、これから先未来をより輝かしいものへと変えるために努力をするべきです。
4-2. ポジティブな言葉をインプットする
過去の記憶を全て消し去りたい程つらい、自分が嫌だといった場合には、ポジティブシンキングになれるように、毎日名言やプラス思考の言葉を紙に書いたり、トイレに貼って何度も繰り返し読みながら、脳へとインプットしていく事がおすすめです。
過去の記憶全てが悪いものでないはずなのに、全てを消し去りたいという程、悲しい事があったかもしれません。
でも、それを払拭するためにも、ポジティブな言葉を書いたり、読んだり繰り返しながら脳へと送ってあげましょう。
脳へポジティブな信号を送る事によって、過去の記憶を全て消し去りたいといった自己否定な性格も少しずつ改善していく事ができるようになります。
自分の過去を否定する事は自己否定の表れなので、自らの力で克服できるように頑張って下さい。
4-3. 自分と似ていない人と接してみる
過去の記憶を消し去っても、自分の殻は破れません。
それよりは自分という存在自体を変えたい場合には、自分のキャラクターとは真逆の人と接してみる事です。
そうする事によって、今まで自分が思っていた価値観を違うビジョンから眺める事ができるようになるし、今まで自分の中でこれだと確立していたコンフォートゾーンをリセットする事ができるようになります。
今までの満足していなかった自分といった居心地の悪い場所から逃れたいといった気持ちを克服するためには、新しいビジョンへと羽ばたいていく事が大事です。
人は弱い人間です。
だから認めたくない事には、蓋をしてしまいがちです。
でも、いくら過去の記憶に蓋をしようとしても、できないのだと認識して、ビジョンを広げるためにも自分と違うタイプの人とも付き合ってみて下さい。
5. 時間がたてば忘れることがほとんど
よく言われているのが、失恋など、悲しい記憶は時間が経てば忘れることがほとんどだという事です。
なんでも時間が解決してくれるといいますが、時間が経てば記憶の大半は忘れてしまうのが普通です。
人間の記憶には、短期記憶と長期記憶とあります。
人間の記憶のメカニズムとしては、1日、3日、1週間と経過していくうちに、繰り返し覚える努力をしない限りは、少しずつ忘れていくといった傾向があります。
だから、いつも過去の記憶を思い出すといった悪習慣を改める事によって、自然と苦い記憶は薄れていきます。
記憶も毎日新しい物へと更新されていくので、新たにインプットする記憶は、楽しい物ばかりセレクトしてあげましょう。
まとめ
今回は、過去の記憶を全て消し去りたいといったつらい経験をお持ちの方のために、つらい過去を乗り越えて、よりよい未来へと生きるために、大切な事をレクチャーしていきました。
誰でも時には過去を消し去りたいと自暴自棄になる時期ってあるようです。
でも、過去の全ての記憶を消し去る事は不可能なので、過去の嫌な自分とも上手に付き合っていく事が大事です。
消し去りたいつらい過去も、美しい思い出として美化できるように、美しい日々をつむいでいって下さい。