「あの人は、器が大きい」と言われる人たちは、周りの人からの信頼が厚く、頼りにされる存在ですが、そこには、次のような特徴があります。
- 常に温和で上機嫌
- 自分の感情をコントロールできる
- 細かいことは気にしない
- 誰にでも平等に対応する
- 他人の意見を受け入れる
- 失敗を責めるより、解決策を模索する
- 他人を許す心をもつ
- 突発的な状況にも冷静に対応する
- 何事もポジィティブに考える
- 自分の間違いは、素直に認める
- 常に、冷静頓着である
- ストレス発散の仕方がうまい
- 褒め上手
- 大所高所の判断ができる
- まとめ
1. 常に温和で上機嫌
感情が落ち着き、ある程度の欲求も満たされているので、笑顔を絶やさず、ゆったりと他の人に接することができます。
そのことは、面会の場などで、椅子やソファーから立ち上がる時の動作や、名刺交換をする際のおじぎや一定の動作にも自然と表れ、落ち着いた、暖かな態度を印象づけます。
2. 自分の感情をコントロールできる
予想だにしなかった不測の事態が生じた時には、普通は、激怒したり、呆然自失となって、自分の感情をコントロールできない状態に陥りやすいものですが、器の大きい人は、事態を冷静に受け止め、一時的なその場の感情に押し流されることなく、最善の策を探る力量を備えています。
3. 細かいことは気にしない
事と次第によっては、「そんなこと、どうでもいいよ」と軽く受け流す度量をもっています。
些細なことに目くじらを立てるでなく、まして、重箱の隅をつつくようなことは、しません。
だからといって大雑把というのではなく、何が大事か、ポイントを確実に押さえているということです。
4. 誰にでも平等に対応する
相手によって、態度を変えることがありません。
相手が誰であれ、その方の年齢、地位、立場、用向きなどに応じて、適切な対応を行うことができます。
決して人を見下すような言動、態度は取りません。
コンビニなどの店員への接し方も丁寧で、食事をした時の「ご馳走さまでした」にも嫌みがありません。
5. 他人の意見を受け入れる
自説を押し通すのではなく、広くみんなの意見を聞き、取り入れるべき所は取り入れていく姿勢があります。
何より、意見を出した相手が、若いから、経験が浅いから、といったことではねるのではなく、聴く耳をもっている点が優れています。
6. 失敗を責めるより、解決策を模索する
部下の失敗については、失敗の原因や責任の所在などについて、執拗に、問いただし、叱責を繰り返すのではなく、どう解決していけばよいか、次のステップについて、本人にも考えさせ、失敗を次への踏み石とするような技量を持ち合わせています。
7. 他人を許す心をもつ
6とも関連しますが、基本的に、他人を許すだけの心の余裕があります。
たとえ、何かにおいて騙されたとしても、人は憎まず、罪を憎むの精神で、最終的には許すという、極めて広い心をもっています。
8. 突発的な状況にも冷静に対応する
自分の感情をコントロールできますから、突発的な状況に直面したとしても、冷静沈着に対応することができます。
間違っても、我を忘れてしまうようなパニック状態には陥らないだけの肝っ玉が座った行動がとれる器をもっているからこそ、周りからも「器が大きい」と、一目置かれるわけです。
9. 何事もポジィティブに考える
考え方が常に、前向きで、明るく、次への展望がある、実にポジティブな思考をするタイプです。
失敗もネガティブに、マイナス要項として、悲観的にとらえるのではなく、ポジィティブに未来志向でとらえることで、次も見えてきます。
この考え方が基盤にあるので、許せるし、意見も聴けて、採択もできるのです。
10. 自分の間違いは、素直に認める
自分の間違いや失敗については、素直に受け入れ、間違いであったことを、真摯に謝ることができる潔い心の持ち主です。
自分の非を認めるということは、なかなか難しいことですが、気持ちよく認め、素直に謝ることができるピュアな心をもっていることが、逆に、器の大きさを形づくっているのかもしれません。
11. 常に、冷静頓着である
いくつかの項とも重複しますが、自分の感情を確実に把握し、感情の操縦権も確実に自分の手中に収めているので、周りの人や状況によって、大きく感情が左右されることがなく、あらゆる場で、冷静に、かつ沈着に行動することができます。
12. ストレス発散の仕方がうまい
常に、自分の感情を分析し、必要があれば押さえている面も多々あるので、ある意味、ストレスの溜まりやすい性格といえるかもしれません。
その点では、ストレスをどう解消するかは、大きな課題の一つです。
こうしたストレスの解消において、他に合わせるのではなく、自分のスケジュールにそって、趣味に没頭したり、読書や音楽鑑賞に時間を消費したりと、ストレスの解消法も上手です。
こうしてストレスを溜めないので、誰とでも温厚に、丁寧に、広く意見も聴けるベストの対応ができるのかもしれません。
13. 褒め上手
相手の良いところを見付け、褒めるのが上手です。
これは、いつも冷静沈着に事に当たり、誰にでも公平に接している日頃の姿勢から、人を見る目が育っていることに起因していると思われます。
日常、随所で見られる些細なことに関する人のもつよさが、ストックされているので、何かの折に、褒め言葉となって、相手に伝わるのです。
さらに付け加えるならば、誰にでも平等に対応する性格が、誰にも良い点があるという発想になり、その目で人を見ているので、自ずとよさが浮き出て見えてくるのです。
14. 大所高所の判断ができる
小さな事にはこだわらない性格とリンクしますが、物事をとらえる時、狭い範囲でとらえるのではなく、幅広い見地に立って、大きな視点からとらえることができます。
目先の損得や利益に左右されるのではなく、将来の展望や別の視点に立つなど、多岐多角的に見ることができます。
まとめ
こうしてみてくると、「器の大きい人」とは、「肝っ玉の太い人」と言えそうです。
時代や流行、世の中の風潮や世間の風といったものの変化に、一喜一憂するのではなく、常に、一歩先んじて、一段高いところころから物事を眺め、的確にとらえられる器をもった人です。
誰にでも平等に接する態度が、人のもつよさに気づかせ、人を褒める糸口を見付けさせることで、新たな人材を見付け、育てることにつながっています。
それは、結果的に、周りの人からの人望を得ることにつながり、ますます「器の大きい人」と、言わしめることになります。
それもこれも、狭い技量で物事を俯瞰しない、ある視点からだけで人を見ない肝玉の座った心の広さからくるものです。
特徴には挙げませんが、器の大きな人の手は、肉厚で温かく、そこからも器の大きさが伝わります。