ホワイトハッカーと呼ばれる存在である彼らは、私たちの生活にどう影響するのか、彼らの特徴についてご紹介したいと思います。
- ホワイトハッカーとしての定義
- 仕事の特徴
- 性格的な特徴は
- 技術者としての信念
- 需要
- 資格
- まとめ
1. ホワイトハッカーとしての定義
「ハッカー」本来の定義としては、高度のコンピューター技術と深い知識とを有し、プログラミングを得意とする人や仕事とする人のことを言います。
ホワイトハッカーの場合、その技術や知識を、不正アクセスなどの攻撃などから守るために使う、つまり善用する人のことを指します。
現在日本では、その技術を悪用する側の者のことを「クラッカー」と呼ぶようにしています。
「ハッカー」と聞くと悪いイメージが定着してしまっているため、それを払拭し、本来の意味として使えるようにするためです。
2. 仕事の特徴
日本においては、政府や民間企業に雇われるサイバーセキュリティ人材であり、高度なコンピューター技術と深い知識を良い目的のために使い、様々なサイバー攻撃などから守ることが仕事です。
クラッカーもホワイトハッカーも土台となる技術は同じなので、互いの手口を熟知している点から、守る側であるホワイトハッカーの存在は貴重となっています。
ホワイトハッカーはまさに公務員やビジネスマンなどであり、急用さえなければ定時で帰ることも出来るようです。
他国の場合のホワイトハッカーの仕事は、攻守ともに仕事であることもあります。
3. 性格的な特徴は
基本的には、コンピューターが好きで、好奇心旺盛であり創意工夫をすることが好きな人であることが共通しているようです。
また「守る側」として欠かせない点としては、自己顕示欲のない人であること、地道な努力が出来ることやコンピューターに関しての分析力があげられます。
類を見ない知識量と技術、あらゆるサイバー攻撃に対抗するための分析力が必要となる職業だからこそ、こつこつとした努力が出来る人がなれるようです。
また、新たな技術を作り出したり、取り入れたりするためのチャレンジ精神も必須なようです。
4. 技術者としての信念
ホワイトハッカー達は、コンピューター技術、知識量、経験値において群を抜いた人たちであり、高嶺の花のようにも感じるかもしれません。
しかし、彼らにも私たちと同じ、誰かに何かを教え、残し、高めあうために自分の技術を善行のために使う信念を持っています。
そのため彼らには共通の美学があり、例えば、あくまで裏方の存在として見えない立場にいることであるとか、情報を共有し、自分の技術を分け与えるのが善行であり義務であるという信念があります。
5. 需要
インターネットの普及によって、ホワイトハッカーの人材不足はますます深刻なものとなっています。
経産省の2016年時点での計算では、サイバー攻撃から政府機関や民間企業を十全に守るために必要になる人材が16万1000人不足している見込みです。
日本政府は、今後もインターネットの生活への密着度が高くなると予測しており、2017年5月に総務省所轄の研究機関、情報通信研究機構(NICT)内に設置された「ナショナルサイバートレーニングセンター」にて、ホワイトハッカーの育成プログラムに力を入れ始めました。
6. 資格
IT系の高専又は大卒以上、実務経験、英語力、資格は就職先にもよりますが、具体的にこれが必要だ、という資格はないようです。
ただ、情報処理技術者、セキュリティ関連の資格を持っていることが応募条件である所もあります。
また、米国にはCEH(Certified Ethical Hacker:認定ホワイトハッカー)という資格があり、これは世界で認められた資格です。
攻撃手段をもつクラッカーと同じように攻撃手段を学び、相手の考えを読むことで守りを固める、という内容の受講内容なので需要の高い資格と言えます。
まとめ
善用すれば「ホワイトハッカー」。
悪用すれば「クラッカー」と、持った技術や知識をどのように使うかで大きく立場が変わるというのは、「ハッカー」も同じです。
日本のホワイトハッカーたちは守る側ですが、日々進化し続けている技術と共にCEHのような、攻撃手段を知りつつ守りに徹することができる日も来るのではないでしょうか。