策略家、同様の意味で策士とも言いますが、ことばや文字のイメージからして、何かしら裏がありそうな、どことなく腹黒い感じのする、負のイメージを背負った人物像が見えてきます。
しかし、本当のところは、どうなのでしょうか。
- 論理的に考え、分析する
- 単純なものが嫌い
- クリエーティブに考え、挑戦する
- トラブルでも、パニックにならない
- 疑うことから始める
- 自分の価値観でものを見る
- 人に対する好き嫌いが、はっきりしている
- 意味のないことには、反応しない
- 相手の気持ちを、理解するのが苦手
- 綿密な計画で失敗がない
- 正しいことは貫く
- 自己中心のナルシズム
- 問題解決能力が高い
- まとめ
1. 論理的に考え、分析する
いろんなことを、そのまま単純に、いわば機械的に理解するのではなく、論理的に考え、
納得のいく因果関係を成立させることで、深部から理解するような性格です。
身の回りの様々な事象を、分析的にとらえ、納得できるロジックができるまで、考え続けるような面もあります。
2. 単純なものが嫌い
論理性を好むことと反比例するように、単純なものは嫌いです。
解りきったことなどに時間を割くのは、愚の骨頂であるといわんばかりに、そうした内容については、即答、即行で対応し、以後は、あまり掛かり合わないようにする行動に出ます。
単純な考え方が嫌いなので、例えば、課題の発生に対しては、そこだけの問題としてとらえるのではなく、全体的な視野から問題点をとらえ、課題の解決に当たります。
不具合の部分だけに目を向けて、パーツを入れ替えて終わりではなく、パーツの入れ替えが、全体に及びす影響や、この部分が、担っている全体的視野からの役目など、多面的に思考し、解決に当たります。
3. クリエーティブに考え、挑戦する
前述したように、物事をクリエーティブにとらえ、周りが無理なのではないかとしているような事柄についても、果敢に挑戦する強い気持ちを持っているというか、生来、思考することそのものを好む性格なのではないかと思われるほど論理的なものが好きです。
4. トラブルでも、パニックにならない
日頃から、物事を論理的に思考して理解するようにしていますから、天変地異の急激な変化や突然のアクシデントなどに対しても、何ら動揺することなく、冷静沈着に、それ相応の対策を講じることができます。
別の観点からすると、あたかも様々なトラブルを楽しんでいるかのようにも見えます。
5. 疑うことから始める
物事を容易には信用せず、どんなことでも、まずは疑ってかかるのが、ごく普通の対応の仕方です。
しかし、疑ってかかることによって、もたらされた情報や資料を詳細にわたって分析し、検討を加えていくので、それらのものを確実に理解し、習得ているとも言えます。
こうした点に、抜かりがありません。
6. 自分の価値観でものを見る
自分の価値観でしか、物事を見ることができません。
そのため、物事に対する好き嫌いがはっきりしていて、嫌いなものには、興味・関心を示すそぶりもありません。
お世辞でも少し興味・関心を示してみるといったこともなく、はっきりしているので、周りの人との関係においても、少なからず影響を及ぼしています。
7. 人に対する好き嫌いが、はっきりしている
自分の価値観をスケールに、物事を見るように、人間関係においても、その立ち位置や考え方は、当然ですが、変わりません。
従って、自分と似たようなとらえ方をするという意味から、打てば響くというような頭の回転の早い人を好みます。
逆に、頭の回転の鈍い人とは、ほとんど交わらず、時と場合によっては、こんこんと説教を始める始末です。
8. 意味のないことには、反応しない
無駄なことには、手を出さないと、きっぱり言い切ってしまう訳ではありません。
しかし、基本的に、事象の因果関係や起承転結など、筋の通った論理性のあるものにしか、興味、関心を示さず、実際に体験もしていないので、何ら自分の中で、意味づけできないものには、触手を伸ばしません。
9. 相手の気持ちを、理解するのが苦手
人の気持ちや相手の気持ちを考えたり、相手の立場に立って、その気持ちを考えることが、意外にも苦手です。
自分の思考や価値基準で相手と対峙するからだろうと思われますが、また、理解しようとも努めますが、理解すること自体が苦手ですので、なかなか結果に結びつきません。
そのため、人間関係の幅が、非常に狭くなってしまい、ある種、特定の人との間でしか人間関係をつくれないこともあります。
10. 綿密な計画で失敗がない
論理的に物事をとらえるのと同じ感覚で、何かを成し遂げる際には、非常に綿密な計画を立てて、実践に移ります。
計画の遂行にあたっては、現時点で考えられる障害物やリスク、生じることが予想される課題など、可能な限り洗い出し、遂行途中も時宜を得た計画の確認、修正を行うなど、失敗がありません。
策士と呼ばれる根拠が、ここいらにあるのかんもしれません。
11. 正しいことは貫く
自分が正しいと判断したことは、最後まで貫き通す強い意志をもっています。
ただし、別の見方をすれば、一度こうと決めたら、絶対に譲らない頑固な一面をもっているということにもなり、マイナスのイメージを生じさせています。
12. 自己中心のナルシズム
自分の価値観で物事を判断するように、自分に対する愛情が深く、自分が一番の意識が強い傾向にあります。
従って、日々の行動や言動には、強い自信を持っていて、さっそうと意見を述べ、着々と仕事を片付けるイメージがあります。
そのため、初対面の人には好印象を与え、「できる人」というラベルが、はられます。
しかし、その実は、自己中心的で、自分勝手な面も多々あって、他に影響を与えています。
13. 問題解決能力が高い
様々な課題に対して、部分だけを見て対応するのではなく全体を意識し、あくまでも全体の中の部分として、起きている課題という認識でことの解決にあたります。
そのため、場当たり的な小手先の解決で終わらず、根本的な解決をうみだします。
さらに、誰もが躊躇するような課題に対しても、しっかりと向き合い、解決への糸口をさぐるような肝のすわった面もあります。
まとめ
策士と聞くと、何かしら後ろで、こそこそとよからぬことを企んでいるイメージですが、実は、大変思慮深い人間なのです。
ただ、思慮深く、思考すること、考え続けることが好きなだけに、人の気持ちを考えたり、思いやったりする面が不足しています。
そのため、人に対する好き嫌いが、明白で、なかなかフランクな人間関係を作ることができません。
従って、相手をする人は、きつい思いをすることになります。
でも、頭の回転がよく、理詰めで将来を見通せるから、策が練られて、策士と呼ばれる策略家になれるのです。