昨今、学校や会社では複数人で何かを実行する協調性が重要視されています。
しかし、複数人で実際に作業をしていると、人に合わせるのが嫌いな人に出くわすことがあります。
そんな人に合わせるのが嫌いな人の心理や特徴をご紹介します。
- 自分のメリットが最優先
- 他人には自分に合わせることを要求する
- 他人を自分のメリットで判断する
- 自分の能力を高く評価している
- 責任感が強い
- 自分の考えを持っている
- 一歩引いて物事を考える
- 自分の話をするのが好き
- 他人の話を聞かない
- 負けず嫌い
- 他人を見下す
- 忍耐強くない
- 目立ちたがり
- 個性を出そうとする
- 群れることを嫌う
- プライベートな空間・時間を大切にする
- 常識に囚われない
- 反抗することで嫌がらせをしたい
- 思わず反抗してしまう
- コミュニケーションが苦手
- まとめ
1. 自分のメリットが最優先
人に合わせるのが嫌いな人は、自分のメリットと他人のメリットがあったときに、自分のメリットを最優先に考えます。
簡単に言ってしまえば自己中ということです。
しかし、アドラー心理学と呼ばれる心理学では、自己と他人の課題の分離が重要である、つまり「自分の問題は自分のもの、他人の問題は他人のもの」と割り切ることが重要であると言われており、自己中が必ずしも悪いとは限りません。
2. 他人には自分に合わせることを要求する
上述したように、自分のメリットを最優先で考えるということは、自分のメリットを最大化するために、他人を利用することになります。
しかし、多くの場合、人間関係はギブ・アンド・テイクで成り立っていますから、自分の抱える問題を解決するために人に合わせてくれることがあります。
ですので、人に合わせることが嫌いな人にうまく合わせてもらうには、ギブ・アンド・テイクの関係を築くことが一つの解決策になります。
3. 他人を自分のメリットで判断する
こういった人の特徴として、他人を自分にとってメリットがあるかどうかで判断することが挙げられます。
この人は自分にとってメリットがあるから仲良くしよう、この人は仲良くしても自分にとってメリットがないというように非常にドライな価値観で他人を判断しがちです。
その結果として、自分にとってメリットがないと判断した人には合わせようとしなくなってしまうのです。
4. 自分の能力を高く評価している
また、自分の能力を高く自己評価しているという特徴もあります。
なぜならば、自分の能力を低いと評価している場合、自分一人の力で問題解決を行うことは難しい上に、人に協力できることがない分だけギブ・アンド・テイクの関係が成り立ちにくくなってしまうからです。
自分の問題は自分でどうにかしようという心持ちは良いことですが、その分だけプライドも高い場合が多く、こういった人とうまく接するには、プライドを刺激しないように配慮する必要があります。
5. 責任感が強い
この自分の問題は自分でどうにかしようという心持ちは強い責任感へとつながります。
人に合わせておけば、自分に責任が発生しなかったり、責任が分散したりします。
つまり、反対に人に合わせないということはそこに責任が発生し、その責任を負う覚悟が必要になるということです。
こう考えると、人に合わせないことはある程度の覚悟のうえで実行された行為である可能性が高いため、こういった行為が起きた場合には一度考慮することも重要となります。
6. 自分の考えを持っている
責任を負う覚悟を持って人に合わせないという行為を選択できる理由は、自分の考えを持っているからです。
そして、その考えが正しいと思っているからです。
自分の考えがない人は人に反対する理由がないため、人に合わせるという選択をする場合が多いです。
合わせてくれない人を説得するためには、その人の考えが誤りであることを説明することが効果的です。
ここで注意しなければならないことは、やはりプライドを傷つけないように説明することです。
7. 一歩引いて物事を考える
ここまで見てきたように、他人を自分のメリットで判断することや自分の考えを持っていることは一歩引いて物事を考えているとも捉えられます。
他人を自分のメリットで判断するということは感情などに左右されない客観的な視点からの判断であり、また、自分の考えを持っていることは、既に提案されている考えとの対比から、こちらのほうが良いと導かれた考えであるからです。
このことが理由で、冷酷さや理屈っぽさといった印象を周りに与えることもあります。
8. 自分の話をするのが好き
次に、プライドが高いことに起因する特徴について話していきます。
プライドが高い人は他人から認められたいという承認欲求が強く、自分の考えを持っている場合には、その考えを話すことで賛同を得ようとします。
つまり、自分の話をするのが好きということです。
よく武勇伝を話す人などが良い例です。
これは、武勇伝を話し、人から褒められたり、驚かれたりすることで承認欲求を満たそうとしているのです。
こういった人は、他人の迷惑を考慮せずに話し続けるため、人に合わせられない人ということになります。
9. 他人の話を聞かない
一方で、他人の話を聞かないという特徴もあります。
これは自分の考えが正しいと思っており、他人の意見を聞く必要がないと思っており、また、万が一自分の考えが誤りであると訂正されるようなことはプライドが許さないからです。
したがって、プライドを傷つけないように配慮する必要があるのです。
また、一概に話を聞かないのではなく、自分にメリットがあると思った話には積極的に耳を傾けます。
したがって、肝心の話題に入る前に、興味を引くような話題から話を始めるなども、そういった人とうまく接する上では重要なテクニックになります。
10. 負けず嫌い
さらに、プライドの高い人は基本的に負けず嫌いです。
これは上述したように、負けることはプライドが許さないからです。
負けず嫌いであることは、負けないためにそれだけ努力を払うことになる点では良いことでしょう。
一方、自分の立場を一度決めてしまうと、一貫性を保とうと意地になってしまうという点においては問題があります。
11. 他人を見下す
プライドが高いことに起因する特徴の最後として、他人を見下すことが挙げられます。
これは特に、その人が得意とする分野の場合に見られる特徴です。
プライドが高い分だけ、自分が他人よりも賢い、強いことを誇示したがる傾向にあるからです。
これは承認欲求にもつながりますが、一般的に他人を見下す行為はネガティブな印象を与えるため、賢さや強さに関する承認欲求は満たされますが、周りから嫌われてしまう可能性があります。
しかし、人に合わせるのが嫌いな人は、人から向けられる感情に関して重要視していない場合が多いので、周りから嫌われることに対してネガティブに捉えません。
特に、自分にとってメリットがない人から嫌われることに対してはその傾向が顕著です。
12. 忍耐強くない
人に合わせるのが嫌いな人は、忍耐強くない人ともいうことができます。
あるいは、我慢する必要性を感じていないとも捉えることができます。
人に合わせる人は、合わせないことで生じる衝突などのリスクを回避するために合わせますが、人に合わせるのが嫌いな人は、自分の思っていることを言わないで我慢するストレスの解消を重要視するのです。
13. 目立ちたがり
ここからは、人に合わせないことを、自分と他人の間に差異を見出すことと解釈して見ていきたいと思います。 集団行動をするときに、一人だけ別行動をして怒られている子どもがよくいます。 これは、あえてそのような行動をすることで、他の子どもの前で怒られるなどの注目を集める行為へとつながるからです。つまり、目立ちたがりであるということです。 ここでは、今まで述べてきたような責任などは考慮されておらず、自分は他人とは違うことの確認、周りからの注目を集めることに対する欲求が要因となっています。
14. 個性を出そうとする
また、これは個性を出そうとすることにもつながります。
特に芸術などの分野では、寧ろ人に合わせるよりも人と違うことをすることが求められます。
個性を追求することが求められるようなコミュニティにおいては、人に合わせないことが常識となっているため、常識に従う心理が働いているにすぎないと言えるでしょう。
15. 群れることを嫌う
個性を追求する人は群れることを嫌います。
これはそういった人たちは、一般的に敬遠されがちであるという観点もありますが、同時に、群れることで個性が埋もれてしまうことを避けるという観点が存在します。
例えば、グループで活動をしている場合、その人はそのグループの人としてラベル付けされてしまい、個人へのスポットライトが当たりにくくなってしまいます。
16. プライベートな空間・時間を大切にする
それに関連して、プライベートな空間・時間を大切にします。
特にプライベートな時間は個性を追求する上で重要になってきますので、いかに一人で思考する時間を確保するかを重要視します。
しかし、内省的な思考だけではなく、外界からの刺激というのも重要になります。
自分で考える時間と周りから吸収する時間のバランスを大切にしているとも言えるわけです。
17. 常識に囚われない
こうした人は、一般的に言われている常識に囚われない自由な発想をします。
つまり、クリエイティブな思考をすることに長けている場合が多いということです。
これは、人に合わせる人は、常識に対しても順応しますが、人に合わせるのが嫌いな人は常識に対してもネガティブな視点で考えるからです。
また、上述したように自分の考えを持っているということは、自分で考えることに慣れているということでもあります。
18. 反抗することで嫌がらせをしたい
次に状況を限定して考えてみましょう。
単純に相手のことが嫌いであるがゆえに、嫌がらせとして合わせてくれないという場合があります。
最近、パワハラが問題になっていますが、上司が嫌いな部下への嫌がらせとして、あえて違う意見を言うなどはこの場合の良い例です。
こういった場合には、第三者の介入などの対策をする必要があります。
19. 思わず反抗してしまう
逆に好きなのに思わず反抗してしまうという場合もあります。
よく男子が好きな女子に嫌がらせをすることで気を引こうとするなんていうエピソードを耳にしますが、あえて違う意見を言うなどして困らせるといったものが例として挙げられます。
これは、例えば、周りの目を気にして思わず反抗してしまうなどが原因として考えられ、寧ろ周りの目を気にした結果として起こるものです。
20. コミュニケーションが苦手
最後に、コミュニケーションが苦手であることが、人に合わせるのが嫌いな原因の可能性を挙げます。
メリットを考えているわけでもなく、個性を追求しているのでもなく、単純に人に合わせることで発生する会話などを嫌い、単独行動をとってしまうといったことが考えられます。
まとめ
人に合わせるのが嫌いというと協調性がない駄目な人だと思われがちですが、なぜ人に合わせようとしないのか、その理由を探ることが重要です。
なぜなら、そこには深い考えのもと、責任を負う覚悟を持って反対している可能性もありますし、あるいはただの目立ちたがりの可能性もあるからです。
人に合わせるのが嫌いな人も、合わせてほしい人も、お互いの歩み寄りが必要です。