放任主義の子育てとネグレクトの違いを10選まとめました。
- 子供の自立性を養い、子供の可能性を広げられる
- 自由にやらせて干渉しない
- 善悪を厳密に区別しない
- 自主的な活動を大切にしている
- ネグレクトは養育義務を果たさずに放任
- 医療的なネグレクト
- 教育的ネグレクト
- ネグレクトは愛情が薄い
- ネグレクトは子供の行動を規制する
- 塾に入れても成績には干渉しない
- まとめ
1. 子供の自立性を養い、子供の可能性を広げられる
放任主義の子育てというのは、周囲から見ると子供をほったらかしにしているという印象を与えてしまいますが、その根底には、子供の自立性を養って、子供の可能性を広げることができるという考え方があります。
一方、ネグレクトは、そういった考えを持たずに、ただ単に放置しているだけです。
2. 自由にやらせて干渉しない
放任主義の一つの形態として、子供がしたいことを自由にさせて、親は干渉しないということがあげられますが、子供は経験が足りず自分の将来を見越した判断をすることができませんから、これはある程度の年齢になるまでは、親が子供の代わりに選択する必要があります。
ただ、ネグレクトは、自分で判断できないような小さい子供でも、親が代行して判断することはなく、そのまま放置しています。
3. 善悪を厳密に区別しない
人間の行動に善悪を付けないという考え方をもった放任主義の人もいます。
よく言えば、寛大な捉え方と言えますが、こういった考えは子供の場合には問題となることもあり、同年代の子供とトラブルになってしまうケースも少なくありません。
4. 自主的な活動を大切にしている
自分らしくいきるために、選択しないといけないことがたくさんあります。
ただ、その中で、親は子供の自主性に干渉してしまうことが少なくありません。
放任主義の考え方では、こういった干渉せずに、早いうちから子供に自主的な選択をゆだねていきます。
こういった考えは、失敗をしてしまうリスクもありますが、失敗から学ぶこともあり、子供が責任感を持って自分自身を活かす実力を養うことができます。
端から見ると、親の無責任ととらわれがちですが、有効な手段ともいえます。
5. ネグレクトは養育義務を果たさずに放任
一般的なネグレクトは、子供に食事を与えなかったり、必要な服を買い与えない、長期間子供を一人で放置するなど、養育義務を果たさずに放任しています。
6. 医療的なネグレクト
- 子供が高熱を出しても病院に連れて行ったり、薬を飲ませない
- 先天的な疾患があるにもかかわらず、積極的な治療をしない
- 子供が感染症にかかっていても、病院へ連れて行かない
子供が高熱を出してぐったりとしていても、病院に連れて行かないという人は、放任主義ではなくネグレクトに該当します。
明らかな病気を示しているにもかかわらず、病院を受診しないのは、子供の命にも関わりますから、きちんとして治療を受けさせて、命を守るということが、親の義務と責任となります。
中には、これくらいの熱なら問題ないと判断できる場合もありますが、いつもと様子が違っていたり、周囲から通院した方が良いとアドバイスを受けた場合などは、病院に電話をして指示を受けて行動することが親の責任です。
7. 教育的ネグレクト
- 学校に行かせない
- 学業に必要な物を与えない
- 学業に必要な手続きを行わない
8. ネグレクトは愛情が薄い
親の愛情は、子供の成長にとって必要不可欠なものです。
そのため、子供の情緒的な発達をサポートすることは、親の義務といえます。
子供が親の愛情を求めて、わざと問題を起こすようなことがありますが、この状態を放置するということは、放任主義ではなく、ネグレクトだといえます。
9. ネグレクトは子供の行動を規制する
子供へのしつけというのは、各家庭で異なりますが、子供には教育を受ける権利と、人間としていきる権利があります。
子供をしつけようと思って、罰を与えることもあるかもしれませんが、子供は親の所有物ではなく、部屋に閉じこめて反省させたりするということは、最大の育児義務の放棄にあたってしまいます。
また、正当な理由もないのに、子供の行動を規制するということもネグレクトに該当します。
10. 塾に入れても成績には干渉しない
塾に入れて子供に勉強をする環境を整えてあげるということは、子供の教育を受ける権利を守っていますから、これは放任主義となります。
塾へ入れて、口うるさく勉強しなさい、もっといい成績を取りなさいという親も少なくありませんが、これは子供の心にプレッシャーを与えてしまい、やる気を奪ってしまう結果となってしまいますから、子供の自主性を見守るために、口出ししないことは大切です。
ネグレクトの場合は、そもそも塾へ行かせませんし、教育をうけさせない場合も少なくありません。
まとめ
放任主義と聞くと、親としての義務を放棄しているというマイナスのイメージを持ってしまいますが、決して親の育児義務や責任を果たさないものではなく、子供の自主性をのばし、子供自身の判断能力やスキルを体得させようという考え方です。
親になると、子供の将来を心配して、過保護になりがちですが、必要以上に口出しをしてしまうと、子供が不登校になってしまったり、ひきこもりになるケースも少なくありません。
また、一流大学の学生の9割は、放任主義の親に育てられたというアンケート結果もあります。