ビジネス用語で「エビデンス」という言葉があります。
かっこよく使いこなす為に、意味や使い方などを覚えておきましょう。
- 「エビデンス」とは?意味
- 「エビデンス」の表現の使い方
- 「エビデンス」とその他言葉の違い
- 「エビデンス」を使った例文と意味を解釈
- 「エビデンス」の類語や言い換え
- まとめ
1. 「エビデンス」とは?意味
「エビデンス」の意味は以下の通りです。
- 「証拠」の意味
- 「証言」の意味
- 「根拠」の意味
1-1. 「証拠」の意味
ビジネスにおいて、その取引や事例があったことを証明するもののことです。
取引においては条件が提示されていて、その条件に従って全てが実行されていくのです。
その内容を証明する為の「証拠」がなければ、製造や支払いなど全ての業務が遂行できません。
1-2. 「証言」の意味
その業務内容について正しい内容を報告する為の裏を取るという意味です。
ビジネスでは「報告書」が求められることがあります。
その報告書に取りまとめる内容に虚偽があってはなりません。
確かな内容を証言することを「エビデンス」と言うのです。
1-3. 「根拠」の意味
ビジネスにおいて、その理論が正しいということを証明するもののことです。
データや具体的な事例、臨床結果など、数値で表せて誰もが納得できるものであることが大切です。
2. 「エビデンス」の表現の使い方
ビジネスで「エビデンス」が使われるシーンを紹介します。
- 一般的なオフィスでの「エビデンス」の使い方
- IT業界での「エビデンス」の使い方
- 医療業界での「エビデンス」の使い方
2-1. 一般的なオフィスでの「エビデンス」の使い方
一般的なオフィスでは、「契約書」「議事録」「稟議書」「請求書」「領収証」など、取引が行われたことを証明するものに対して「エビデンス」が使われます。
もっと身近な例では、ビジネスマンが出張や外出をした時に、旅費を精算する時に提出するレシートも「エビデンス」と言います。
上司から「エビデンス出して」と言われたら、何を求められているのかを理解して、証明するものを準備しましょう。
2-2. IT業界での「エビデンス」の使い方
IT業界では、プログラムが正しく作動することを証明した「テスト結果」や、その過程で使用した「データ」「ログ」などに対して「エビデンス」が使われます。
プログラムをテストする時には「エビデンスを取っておく様に」と言うのです。
2-3. 医療業界での「エビデンス」の使い方
医療業界では、その治療法の効果を証明する為の臨床実験結果に対して「エビデンス」が使われます。
その治療法により患者がどうなったのかという詳しいデータが分れば、薬がどの位有効かという根拠になります。
患者に対してどの治療法が適切であるかを決める為に、非常に慎重に考慮しなければならないのですが、判断をする時の決め手になるものです。
3. 「エビデンス」とその他言葉の違い
「エビデンス」とその他の言葉の違いについて紹介します。
- 「エビデンス」と「論文」の違い
- 「エビデンス」と「プルーフ」の違い
- 「エビデンス」と「ソース」の違い
3-1. 「エビデンス」と「論文」の違い
「エビデンス」と「論文」の違いは、「部分的なものか全体的なものか」という点です。
「エビデンス」は、「客観的に見て分かる証拠になるもの」という意味で、データや症例などが挙げられます。
「論文」とは、「研究者により専門的な内容をとりまとめて一つの結論を導き出したもの」です。
つまり、「論文」の中で使われる様々なデータなどの科学的な根拠となる資料が「エビデンス」になるのです。
3-2. 「エビデンス」と「プルーフ」の違い
「エビデンス」と「プルーフ」の違いは、「言葉の汎用性」という点です。
「エビデンス」は「証拠・証言・根拠など、事実を明らかにして判断材料になるもの」という意味です。
「プルーフ」は「試験・証拠・証明など、決定的な証拠となるもの」という意味です。
この2つの言葉は非常に似通っていますが、「プルーフ」の方が絶対的な証拠というニュアンスが強くなります。
3-3. 「エビデンス」と「ソース」の違い
「エビデンス」と「ソース」の意味は根本的に違います。
「ソース」は「源・原因・出所」という意味があり、あくまで情報の源となる事柄であり、真偽や効果などが証明されているものではありません。
「エビデンス」を確立する前の、情報収集の段階で集まるものが「ソース」だと思って良いでしょう。
4. 「エビデンス」を使った例文と意味を解釈
「エビデンス」を使った例文と解釈を紹介します。
- 「エビデンス」を使った例文1
- 「エビデンス」を使った例文2
4-1. 「エビデンス」を使った例文1
「今回の提案に関わるエビデンスを提出して欲しい」
その提案が余程魅力的であったのか、会議やプレゼンの後に興味を持った上司から、内容を証明するものを全て見せて欲しいと言われました。
当日には説明しなかった様な細かいデータや事例も提出すれば、より提案が採用される可能性も高くなります。
4-2. 「エビデンス」を使った例文2
「異動によりA社との契約に関するエビデンスを引き継いだ」
人事異動などで担当が変わり、新しくA社の担当となりました。
今迄の担当者から契約に関する全ての書類を引き継ぐ必要があります。
この場合「エビデンス」は「契約書」や「稟議書」など、取引の内容を証明する書類のことをいいます。
5. 「エビデンス」の類語や言い換え
「エビデンス」の類語を紹介します。
- 「裏付け」
- 「物証」
- 「バウチャー」
5-1. 「裏付け」
「ものごとが適切であることを違う方面から証明すること」という意味です。
警察が事件の確証を掴む為にあらゆる面から捜査をすることを「裏付け捜査」と言います。
5-2. 「物証」
「物的証拠」の略語です。
主に裁判で使われる言葉で、「文書や実験に使ったものなど、形がある物として残っている証拠のこと」という意味です。
5-3. 「バウチャー」
「金銭の流れ関する全ての証拠書類のこと」です。
ビジネスでは商品引き換え券、クーポン券、ホテルの予約証明書、領収証、レシートなど、お金に関わる全ての書類のことを言います。
バウチャーは業界や部署により使い方が実に様々なので、自分の業種では何を意味するのか最初の段階で理解しておくことが大切です。
まとめ
「エビデンス」とは「証拠・証言・根拠」という意味があります。
言葉にすると簡単なのですが、上記にまつわる全ての経緯やデータ、資料などを意味するものです。
意味をきちんと理解して使う様にしましょう。